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【コラム】声に耳を傾ける

様々な症状を抱えている患者さんの話には幾つものキーワードが隠されています。
そのキーワードを聞き逃さないようにしなければなりません。

何気ない世間話の中にもヒントが隠されていることも。

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睡眠時間はしっかり確保されているにも関わらず、朝起きると熟眠感がない。
寝つきもよく、夜中に起きることもない。
就寝時間もそれほど遅くはない。

普通に考えると問題がないように思えるが、日常的にSNSを利用しており布団に入った後もスマートフォンを操作しながら眠りにつくという。

寝る直前までブルーライトを見続けていれば、脳は興奮状態となり熟眠できなくても不思議はない。
寝る1時間前からスマートフォンの使用を控えるだけで熟眠感が増すこともある。

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辛い症状が起きたきっかけや、その後の症状などを患者さんがお話することで患者さん自身のストレスが軽減されることもあります。傾聴することで心の中の霧が晴れ、治療の手助けとなることさえあります。

また、こちらから質問する文言が違えば返ってくる言葉もまた異なります。
質問する内容も患者さんの話の流れの中から違和感なく聞き出すことで自然な回答を得られる場合もあります。
そして、主訴にとらわれ過ぎると症状の要因を見落とす可能性もあります。

問題点の本質を見抜くためには適切な質問をして、患者さんの声にしっかりと耳を傾ける必要があります。